◆津波記憶石27号 大船渡市吉浜
すべては「奇跡の集落」この言葉から始まりました。
大船渡市吉浜は、今回の東日本大震災で最も被害が少なかった地域としてにほんだけでなくアメリカ、オランダ、中東など世界各国からも注目され、「奇跡の集落」(AELA)やmiracle villege(japan times),lucky beachなどと紹介されています。
「奇跡の集落」とは、当時のAELAの記者 常井(とこい)健一氏が取材に訪れた時に瓦礫も無い吉浜の風景が他の地区とあまりに違った状況に感動して名付けたものです。
吉浜が奇跡の集落となりえた由縁は明治29年の大津波(死亡・行方不明約210人 流出・半壊36戸) 昭和8年の大津波(死亡・行方不明者17名 被害家屋21戸)の時の初代村長 新沼武右衛門、8代村長 柏崎丑太郎の主導による高台への家屋の移転が今回の津波での被害を他所にくらべ少なくしました。その2人の村長に対する顕彰の意味も込められております。
◆ Designed by 髙橋 正晴
初期の図面から村長顕彰ための碑文石が追加されたことが見て取れる。
◆ 文字について
今回の象徴的な言葉である「奇跡の集落」「吉浜」を正面へ配置しました。書体は隷書体で書家さんに書いていただきました。
◆ Design Concept
「吉浜の人々と歴史」を象徴的なかたちに捉え、意図したデザインです。それは、「二人の村長の教え」を支えの台形の石に例え、そしてその上にバランスを保ちながら置かれた二つのL字型の石を「吉浜の人々」と「歴史」に例えてデザインした「石のかたち」です。
髙橋正晴
彫刻家・玉川大学芸術学部教授
◆ 碑文
◆ QRコード
碑についているステンレス製QRコードを読み込むと3・11当日の様子,吉浜中学校の生徒さんが作った詩、演劇、被災の記憶の作文等が見れます。
QRコードが読み取れない場合は下記サイトでご覧下さい。
http://tsunami-ishi.jp/ofunato-yoshihama
◆ アクセスマップ
◆ 原石提供 制作
◆ 施工協力
有限会社伊藤石材工業